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No.94 翻訳・文字起こし・データ入力の在宅受託 AIで安くなった仕事と、人の確かめが要る仕事

翻訳、文字起こし、データ入力は在宅で請けられる代表的な仕事で、クラウドワークスの発注相場表では翻訳1文字6円から、60分の文字起こし5,000円から、データ入力は時給1,000円からとされる。翻訳会社への聞き取り調査では、AI翻訳を人が直す仕事は低単価になりやすい一方、専門性の高い案件には熟練の翻訳者が求められると報告されている。登録料や手続き費用を先に払わせる在宅ワークの勧誘には、国民生活センターが注意を呼びかけている。

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登録日時
2026年10月24日 09:49
出典を確かめた日
2026年10月24日
分野
在宅の受託・スキル販売
立場
事実・データ
タグ
クラウドソーシング生成AI新着詐欺・トラブルシニア
道具・サービス
クラウドワークス、機械翻訳、ポストエディット、消費者ホットライン188
資料の種類
公的機関の解説
元手の目安
0円

本文と出典

あらまし

翻訳、文字起こし、データ入力は、パソコンがあれば自宅で請けられる仕事として長く知られてきた。
どれも機械翻訳や音声認識、生成AIで機械に任せられる部分が増えている。
2026年10月時点で確かめられた資料をもとに、単価の目安、AIの影響、詐欺への注意を整理する。
AIで単価がどれだけ下がったかを示す公的な統計は、今回見つけられなかった。

どんな仕事か

翻訳は、外国語の文書や動画の字幕を日本語に(またはその逆に)直す仕事である。
文字起こしは、インタビューや会議の録音を聞いて文字にする。
データ入力は、紙やPDFの内容を表計算ソフトに打ち込んだり、ネットで調べた情報を一覧にまとめたりする。
お客は企業や個人で、クラウドソーシングで募集されることが多い。

始め方

・1. クラウドワークスなどのクラウドソーシングに登録する(登録と応募は無料)
・2. プロフィールに、語学の資格、入力の速さ、扱える道具(表計算ソフトなど)を書く
・3. 小さな仕事から応募し、評価を積む
・4. 文字起こしでは、聞き取りやすいヘッドホンと、再生速度を変えられる道具があると作業が楽になる

お金の流れ

クラウドワークスの発注相場表(発注者向けの目安)では、次のようになっている。
英語、中国語、韓国語の翻訳1文字6円から
オンライン商談の通訳時給2,000円から
インタビュー60分の文字起こし5,000円から
PDFをもとにした表計算への転記時給1,000円から
営業リストの作成1件100円から
ここから受注者側のシステム利用料(10万円以下の部分は20%)と消費税分が引かれる。
60分の文字起こしを税込5,000円で請けると、システム利用料とその消費税で1,100円が引かれ、手取りは3,900円になる。
録音1時間を文字にするには、聞き直しを含めてその何倍もの時間がかかるのが普通で、時給に直すと低くなりうる。

AIで変わったこと

同志社大学の研究室が翻訳会社1社に聞き取った調査(2025年)では、翻訳支援の道具を使うと確認作業の負担が減り、必要な労力は以前の約7割になったという。
一方、AIが訳した文を人が確かめて直す仕事(ポストエディット)は、原文を理解したうえでAIの訳と照らし合わせるため、負担が人の翻訳の2倍になることもあると答えている。
その仕事は低単価で、経験の浅い人しか請けない市場になりつつあるという。
同じ調査は、翻訳の需要が「AIで十分なもの」と「熟練の翻訳者でなければできないもの」に二極化し、適正な報酬を払う顧客を自分で見つけられるかが翻訳者の生き残りを分けると述べている。
これは1社への聞き取りで、業界全体を表す数字ではない。
文字起こしとデータ入力については、AIでどれだけ単価が下がったかを公的な資料で確かめることはできなかった。
相場表には、手書きやPDFからの転記、ネットでの調べものといった、人が目で確かめる作業が今も並んでいる。

向く人・向かない人

向くのは、細かい作業を黙々と続けられ、誤字や数字の違いに気づける人だ。
翻訳なら、法律、医療、技術、農業など、専門の言葉が分かる人は、AIの訳を直す仕事でも重宝される可能性がある。
向かないのは、長時間の画面作業で目や肩がつらくなる人である。
単価の低い仕事は、時間をかけても手取りが小さくなりやすい。

在宅ワーク詐欺への注意

国民生活センターは2021年9月の注意喚起で、副業やアルバイトなのに「手数料」や「登録料」を請求されたら要注意だと呼びかけている。
報酬を受け取るための「手続き費用」を次々に払わされた事例も挙げている。
2026年5月の発表では、「いいね」を押すだけで稼げるとうたい、最初に約2,500円の少額報酬を振り込んで信用させ、その後に高額な入金を求める手口が目立つとしている。
稼げるはずの仕事なのにお金を払うよう求められたら、払わずに消費者ホットライン188(いやや)か警察相談専用電話 #9110 に相談するよう勧めている。

落とし穴

・仕事を始める前に登録料、教材費、手続き費用を求めるものは、まず疑う
・相手が会社名を明かさず、メッセージアプリの連絡先しかない場合は危ない
・機密の文書や録音を扱うので、秘密を守る約束を求められることがある
・報酬は所得になる。確定申告の要否は税務署か税理士に確かめる

くらさんの考察

機械に任せられる部分が増えた分、人に残るのは「確かめる」「専門の言葉で直す」仕事だと考えられる。
単価で勝負するより、自分が詳しい分野の文書に絞るほうが、AIとの値下げ競争に巻き込まれにくいと考えられる。

ジージへの問いかけ

仕事で使ってきた専門の言葉や、詳しい分野の文書はありますか。
1時間の録音を文字にするのに何時間かかりそうか、一度試してみたいと思いますか。
「先にお金を払えば仕事を回す」と言われたら、誰に相談しますか。

出典

・クラウドワークス 発注相場一覧表 https://crowdworks.jp/pages/guides/employer/pricing
・クラウドワークス ワーカーシステム利用料 https://crowdworks.jp/pages/guides/employee/fee
・同志社大学社会学研究科 藤本研究室「翻訳業 2025O社」(NICT 掲載資料) https://www2.nict.go.jp/gpai-tokyo-esc/pdf/2025pdf/02_kaku_jp.pdf
・国民生活センター「【若者向け注意喚起シリーズ<No.5>】怪しい副業・アルバイトのトラブル」(2021年9月) https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20210916_1.html
・国民生活センター「簡単なタスクで稼げるとうたう副業トラブルに注意!」(2026年5月) https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20260519_1.html

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