No.5 KDP の本が売れるまで カテゴリ3つとキーワード7つ、無料キャンペーン5日、宣伝の数字の読み方
KDP で本を見つけてもらう基本は、カテゴリを3つまで、キーワードを7つまで選ぶことと、KDP セレクトの無料キャンペーン(90日に最大5日)などの販促である。レビューは見返りと引き換えに頼むと削除の対象になり、「月◯万円」といった宣伝の数字には根拠が示されないことが多い。
本文と出典
あらまし
KDP で本を出しても、それだけでは売れない。
Amazon の中で見つけてもらう工夫と、Amazon の外から読者を連れてくる工夫の両方が要る。
KDP ヘルプが定める決まりと、宣伝の数字の読み方を、2026年10月時点の情報でまとめる。
どんな仕事か
出版後の仕事は、本の情報(題名、内容紹介、カテゴリ、キーワード)を整え、販促の道具を使い、外で告知することである。
出版社がやってくれる営業を、自分で受け持つと考えればよい。
始め方
・1. カテゴリを3つ選ぶ。似た本が Amazon でどこに並んでいるかを調べてから決める
・2. キーワードを最大7つ入れる。入れる前に、その言葉で Amazon を検索して結果が合うか確かめる
・3. 著者セントラルで著者ページを作り、プロフィールと本をまとめる
・4. KDP セレクトに登録していれば、無料キャンペーンの日を決める
・5. note や SNS で、本の中身が分かる文章を書いて告知する
お金の流れ
カテゴリ、キーワード、著者セントラル、無料キャンペーンには費用がかからない。
Amazon の広告は KDP から出せるが、費用は入札や予算しだいで、今回は額を確かめていない。
無料キャンペーンの期間中は、ダウンロードされてもロイヤリティは入らない。
カテゴリとキーワード
カテゴリは3つまで選べる。
人気があって読者の目に触れる程度に広く、本が埋もれない程度に狭いものを選ぶようヘルプは勧めている。
中身に合わないカテゴリは KDP が外したり変えたりすることがあり、変更の反映には最大72時間かかる。
KDP のサポートは、どのカテゴリがよいかの助言はしない。
キーワードは最大7つまでで、単語でも短い言い回しでもよい。
入れてはいけないものとして、ヘルプは次のようなものを挙げている。
・題名や著者名など、すでに本の情報にある言葉
・「最高の本」のような主観的な評価や、「新刊」「セール中」のような時期の言葉
・関わっていない著者名、使う許可のないブランド名
・「Kindle Unlimited」「KDP セレクト」など Amazon のプログラム名
題名は60文字を超えると読み飛ばされやすいとも書いている。
キーワードと内容紹介は何度でも直せる。
レビュー
読者に本を無料や割引で渡すこと自体は、レビューを条件にしたり、内容に影響を与えようとしたりしない限り認められている。
ギフトカードなど本以外の見返りを渡して書いてもらったレビューは、無効として削除される。
「レビューを書いてくれたらお礼をする」という交換会のような誘いは、この決まりに反するおそれがある。
無料キャンペーンと値下げ
KDP セレクトに登録した Kindle 本は、90日の登録期間ごとに最大5日、無料で配れる。
5日続けても、1日ずつ分けてもよい。
始められるのは登録期間の2日目以降で、使わなかった日は次の期間に持ち越せない。
無料の間は無料版のランキングに載り、終わると有料版のランキングに戻る。
期間限定で値段を下げる「Kindle Countdown Deals」は、Amazon.com と Amazon.co.uk だけの仕組みで、Amazon.co.jp では使えない。
日本では、著者が自分で価格を一時的に下げることになる。
ただし70%のロイヤリティは税込250円以上が条件なので、それより下げると35%に変わる。
電子書籍のギフトも、日本では使えない。
Amazon の外での告知
note やブログで本の一部や書いたきっかけを公開し、本の購入ページへ案内するのは、よく使われる方法である。
KDP セレクトの期間中は、電子書籍の全文を他で配ると独占の約束に反するので、公開するのは一部にとどめる。
note など他のサービスの規約は、それぞれ確かめる必要がある。
数字の宣伝を鵜呑みにしない
KDP のヘルプには「KDP セレクト著者の総収益」として、2026年9月の109.5億円という数字が出ている。
これは登録した著者全員の合計であり、1人あたりの額を示すものではない。
「Kindle 出版で月◯万円」という講座や教材の宣伝は、根拠となる売上の記録を示していないことが多い。
読み放題の1ページあたりの単価は毎月変わるので、過去の一時期の収入をそのまま将来に当てはめることもできない。
向く人・向かない人
向くのは、本を出したあとも note やブログで文章を書き続けられる人である。
書くことが好きなら、告知も原稿づくりの延長としてこなせる。
シニアの読者に向けた本なら、同じ世代の書き手であること自体が信頼につながりうる。
一方、出したら終わりにしたい人や、SNS での発信に抵抗がある人は、Amazon の中の工夫だけに頼ることになり、読者が増えにくい。
落とし穴
関係のない人気作家の名前をキーワードに入れると、規約違反になる。
見返りつきのレビュー集めは、レビューの削除につながる。
「必ず売れるカテゴリを教える」「レビューを増やす」と高額な講座や代行を勧める勧誘には、根拠を確かめずに乗らないほうがよい。
くらさんの考察
1冊目がすぐに売れることは少なく、本の数と、外での発信の積み重ねで少しずつ読者が増えると考えられる。
無料キャンペーンは、読者のいない最初の時期に読んでもらうきっかけとして使うのが合っているだろう。
宣伝の数字よりも、自分の本のレポートの数字を毎月見るほうが判断の役に立つ。
ジージへの問いかけ
・本を出したあと、note やブログで告知の文章を書き続けられそうでしょうか
・無料で配って読んでもらうことに、抵抗はありますか
・「月◯万円」という宣伝を見たら、まず何を確かめたいと思いますか
出典
・KDP ヘルプ「KDP カテゴリー」 https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/G200652170
・KDP ヘルプ「キーワードを利用して本を見つけやすくする」 https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/G201298500
・KDP ヘルプ「カスタマー レビュー」 https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/G202101910
・KDP ヘルプ「本の無料キャンペーン」 https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/G201298240
・KDP ヘルプ「KDP セレクト」 https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/G200798990
・KDP ヘルプ「本を販促する方法」 https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/GQSKV8L8EM6APYHN
・KDP ヘルプ「電子書籍の価格設定」 https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/G200634500
・KDP ヘルプ「Kindle+ のロイヤリティ」 https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/G201541130
この記事を読んで浮かんだ疑問は、運営者ジージが仕事QAでくらさんに質問し、答えをそこに載せていきます。