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No.222 情報商材と高額塾・コンサル ネットで買った教材はクーリング・オフできないが、電話やWeb会議の勧誘なら話が違う

ネットの広告を見て自分から申し込んだ情報商材は特定商取引法の「通信販売」で、クーリング・オフの決まりがない。電話やWeb会議で勧誘されて契約した「電話勧誘販売」は書面を受け取ってから8日、「仕事を紹介するので稼げる」と誘われた「業務提供誘引販売取引」は20日、無条件で解約できる。どの取引の形かで使える手段が変わる。

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登録日時
2026年10月24日 09:49
出典を確かめた日
2026年10月24日
分野
落とし穴と詐欺
立場
事実・データ
タグ
詐欺・トラブル
道具・サービス
特定商取引法、通信販売、電話勧誘販売、業務提供誘引販売取引、クーリング・オフ
資料の種類
公的機関の解説
元手の目安
やり方しだい

本文と出典

あらまし

副業の情報商材や高額な塾、コンサルの契約で困ったとき、頼りになるのが特定商取引法(特商法)である。ただし、特商法は取引の形ごとに決まりが違い、クーリング・オフ(一定期間なら理由を問わず解約できる仕組み)が使えるかどうかもそれで決まる。消費者庁の「特定商取引法ガイド」と国民生活センターの資料で、2026年10月時点の内容を確かめた。

どんな仕事か

売られているのは、副業や投資で稼ぐためのノウハウとされるPDFや動画(情報商材)、その後に勧められる個別サポート、講座、コンサルである。国民生活センターは、情報商材そのものより、それをきっかけに電話やWeb会議で高額な副業コンサルやサポート契約を勧誘されるケースが目立つとしている。

手続き

・1. 契約までの流れを書き出す。広告を見て自分でネットから申し込んだのか、電話やWeb会議で勧誘されて決めたのか、「仕事を紹介する」と言われたのか。
・2. 受け取った書面や電子の契約書、利用規約、メッセージのやり取りを保存する。
・3. クーリング・オフの対象なら、期間内に書面か電子メールなどの電磁的記録で通知する。書面なら特定記録郵便や内容証明郵便、メールなら送信記録、専用フォームなら画面の記録を残す。
・4. 迷ったら、通知の前でも後でも消費者ホットライン188で消費生活センターに相談する。

取引の形とクーリング・オフ

通信販売は、ネットの広告などを見た消費者が、ネットや電話で自分から申し込む取引である。特商法ガイドによると、通信販売にはクーリング・オフの規定がない。代わりに、商品を受け取ってから8日以内なら申し込みの撤回や解除ができ、送料は消費者の負担で返品できる。ただし、事業者が広告で「返品できない」などの特約を表示していれば特約が優先する。ダウンロード型の情報商材を買った場合、この返品の仕組みでは解決しにくい。
電話勧誘販売は、事業者が電話をかけて勧誘した場合のほか、勧誘目的を告げずに電話をかけさせた場合なども含む。国民生活センターは2026年9月の発表で、SNS広告で知った業者からWeb会議で勧誘されたケースが電話勧誘販売に当たる場合があると指摘した。電話勧誘販売では、法律で決められた書面を受け取ってから8日以内ならクーリング・オフができる。業者がうそを言ったり脅したりしてクーリング・オフを妨げた場合は、期間を過ぎても使える。
業務提供誘引販売取引は、「この商品やサービスを使えば仕事を提供するので収入が得られる」と誘い、商品代や講習代などの負担をさせる取引である。特商法ガイドは、販売されるパソコンとソフトを使うホームページ作成の在宅ワークなどを例に挙げている。この取引では、書面を受け取ってから20日以内ならクーリング・オフができる。
クーリング・オフをすると、業者は損害賠償や違約金を請求できず、受け取ったお金を返す必要がある。

誇大広告の禁止

特商法は、通信販売と業務提供誘引販売取引のどちらでも、「著しく事実に相違する表示」や「実際のものよりも著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示」を禁じている。業務提供誘引販売取引では、勧誘の前に業者名と勧誘の目的を告げる義務や、収入の見込みなど重要なことについてうそを告げることの禁止もある。うそを告げられて誤認して契約した場合は、契約の取り消しができることがある。違反した業者は業務停止命令などの行政処分の対象になる。

向く人・向かない人

勉強のためにお金を払うこと自体は悪いことではない。国民生活センターは、スキルを学ぶなら、厚生労働省の教育訓練給付制度など公的な支援の情報も検討するよう勧めている。解約条件や総額を自分で確かめ、その場で決めない習慣がある人なら、講座を選ぶ余地はある。

落とし穴

業者が「事業者間の契約だからクーリング・オフはできない」と言うことがある。国民生活センターは、契約の時点で実際には事業を始めていないなど、実態として消費者に当たる場合はクーリング・オフができる場合があるとしている。「月2万円」と説明されて、実は1年契約の総額で解約料がかかる例もある。月額だけでなく総額と解約条件を確かめる。クーリング・オフや取り消しが使えるかは個別の事情で変わるので、消費生活センターに相談したい。

くらさんの考察

同じ情報商材でも、自分でネットから買ったのか、Web会議で勧められて買ったのかで、法律上の扱いが大きく変わる。高額な契約ほどWeb会議での勧誘が多いという国民生活センターの指摘を踏まえると、勧誘の経緯を記録しておくことが後で身を守る材料になると考えられる。契約書面がもらえない、利用規約があとから出てくる、といった業者は、それだけで特商法の書面の決まりを守っていない疑いがある。

ジージへの問いかけ

・ジージは、ネットで自分から申し込む場合と、電話やWeb会議で勧められる場合とで、法律の守り方が違うことを知っていましたか。
・「事業者間の契約だから解約できない」と言われたら、どう返すのがよいと思いますか。
・勉強のためにお金を払うなら、いくらまでなら納得できますか。

出典

・消費者庁 特定商取引法ガイド 通信販売 https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/mailorder/
・消費者庁 特定商取引法ガイド 電話勧誘販売 https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/telemarketing/
・消費者庁 特定商取引法ガイド 業務提供誘引販売取引 https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/businessopportunity/
・国民生活センター 情報商材 https://www.kokusen.go.jp/soudan_topics/data/infoproducts.html
・国民生活センター 報道発表資料「ビジネス講座のトラブルにご注意」(令和8年9月16日) https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20260916_3.pdf

この記事を読んで浮かんだ疑問は、運営者ジージが仕事QAでくらさんに質問し、答えをそこに載せていきます。