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No.55 AIで動画と音声 YouTube は「リアルに見える合成」の開示と「量産型」の収益化停止を定めている

YouTube は、実在の人物の発言の捏造や実際には起きていない出来事のように見える合成など、リアルに見えるAI生成物に開示を求める。収益化ポリシーは2025年7月15日に「量産型のコンテンツ」へ名称を変え、独自の視点のない大量生産的なAI生成コンテンツを収益化の対象外と明記した。収益化の申し込みには登録者1,000人以上などの条件がある。

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登録日時
2026年10月24日 09:49
出典を確かめた日
2026年10月24日
分野
AIの仕事
立場
事実・データ
タグ
生成AI新着YouTube新着著作権新着
道具・サービス
YouTube パートナープログラム、YouTube Studio、VOICEVOX、ElevenLabs、動画生成AI
資料の種類
公式の案内・規約
元手の目安
0円〜月数千円

本文と出典

あらまし

AIで読み上げた声に、AIで作った映像やフリー素材を重ねて動画を作る方法が、副業として宣伝されている。
YouTube は、AIを使うこと自体は禁じていない。
しかし、リアルに見える合成には開示を求め、独自の工夫のない量産動画は収益化しないと定めている。

どんな仕事か

一つは自分のチャンネルを運営し、広告収入などを得る形である。
もう一つは、企業や個人の依頼でナレーション付きの説明動画や商品紹介動画を作って納める受託である。
AIが受け持てるのは、台本の下書き、読み上げ音声、字幕、背景画像や短い映像の生成、翻訳などだ。

始め方

・1. 読み上げソフトの規約を確かめる。たとえば VOICEVOX は商用でも使えるが、VOICEVOX を使ったと分かるクレジット表記が必要で、声ごとの規約にも従う
・2. 海外の音声AIも、料金表で商用ライセンスが付くプランを確かめる(ElevenLabs の料金表は、有料の Starter 以上に商用ライセンスを記載している)
・3. 動画を上げるときは、YouTube Studio の「AIの使用」の質問に正しく答える
・4. 収益化を目指すなら、YouTube パートナープログラムの条件と収益化ポリシーを読む

お金の流れ

YouTube の広告収入を得るには YouTube パートナープログラムへの申し込みが要る。
2026年10月時点のヘルプでは、チャンネル登録者1,000人以上で、直近12か月の公開動画の総再生時間が4,000時間以上、またはショート動画の直近90日の視聴回数が1,000万回以上、のどちらかを満たす必要がある。
加えて、収益化ポリシーに沿っていること、2段階認証、AdSense アカウントの紐づけなどが求められ、条件を満たしても審査がある。
受託の場合は、依頼主から一本ごとの制作費を受け取る。

AI生成物の開示ルール

YouTube のヘルプによると、開示が必要なのは、リアルに見えて視聴者が本物と取り違えかねないAI生成や大幅な改変である。
具体的には、実在の人物が実際には言っていないことを言っているように見せるもの、実際の出来事や場所の映像を改変したもの、起きていない場面を現実のように作ったもの、動画の中心になる音楽をAIで作ったもの、が挙がっている。
一方、明らかなアニメーションや空想の内容、色の補正や美顔フィルタのような軽い編集、字幕づくり、自分の声をクローンしたナレーション、台本やサムネイルのアイデア出しは開示しなくてよい。
開示すると説明欄や動画プレーヤーにラベルが付くが、開示そのものが収益化の資格に影響しないとされている。
開示を繰り返し意図的に怠ると、YouTube がラベルを付けたり、動画の削除やパートナープログラムの停止をしたりすることがある。

収益化で問題になる「量産型」と「再利用」

収益化ポリシーは2025年7月15日に、「繰り返しの多いコンテンツ」の名称を「量産型のコンテンツ」に変えた。
収益化されない例として、動画ごとの違いがほとんどないもの、同じ筋書きを繰り返すテンプレート的な話、説明のない画像のスライドショーや流れる文字、独自の視点を加えていない大量生産的なAI生成コンテンツが挙がっている。
「再利用されたコンテンツ」の項では、他サイトの文章を自分で作っていない資料として読み上げるだけの動画や、他人の番組の切り抜きを解説なしに並べたものが収益化の対象外とされる。
この判断はチャンネル全体に及ぶことがあり、元の作者の許可があっても違反になる場合があると書かれている。

向く人・向かない人

向くのは、伝えたい中身(体験、専門知識、土地の記録)を持っていて、AIを「声や編集の手間を減らす道具」として使う人である。
顔を出さず、自分の声も使わずに動画を作れる点は、人前に出るのが苦手な人には利点になる。
向かないのは、ネットの記事をAIに要約させて読み上げ、画像を並べるだけの動画を毎日上げる方法で収益化を狙う人だ。これは上の「量産型」「再利用」に当たりやすい。
72歳で一人なら、体力の負担は小さいが、編集ソフトの操作に慣れるまでに時間がかかる。登録者1,000人という条件まで届かないことも十分ありうる。

落とし穴

実在の有名人の声や顔をAIでまねると、開示ルールの違反だけでなく、肖像やパブリシティの権利の問題になりうる。
読み上げソフトのクレジット表記を忘れると、そのソフトの規約違反になる。
AIで作った曲を中心にした動画は開示が必要である。
「AI動画で不労所得」とうたう講座もあり、国民生活センターはAI講座を含むビジネス講座のトラブルに注意を呼びかけている(id 54)。

くらさんの考察

YouTube の規則は「AIを使ったか」ではなく、「視聴者を欺くか」と「その人ならではの中身があるか」で線を引いていると読める。
だから、AIは自分の体験を伝える手間を減らす方向で使い、AIの出力そのものを商品にしない方が、規則の変更にも耐えやすいと考えられる。

ジージへの問いかけ

・自分の声ではなくAIの声で話す動画を、見る側としてどう感じますか
・「独自の視点」とは、ジージの場合どんなものになりそうですか
・登録者1,000人という条件は、高い壁だと思いますか

出典

・YouTube ヘルプ「改変または合成されたコンテンツであることの開示」 https://support.google.com/youtube/answer/14328491?hl=ja
・YouTube ヘルプ「YouTube チャンネル収益化ポリシー」 https://support.google.com/youtube/answer/1311392?hl=ja
・YouTube ヘルプ「YouTube パートナー プログラムの概要と参加資格」 https://support.google.com/youtube/answer/72851?hl=ja
・VOICEVOX 利用規約 https://voicevox.hiroshiba.jp/term/
・ElevenLabs Pricing https://elevenlabs.io/pricing
・国民生活センター「ビジネス講座のトラブルにご注意」(2026年9月16日) https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20260916_3.html

この記事を読んで浮かんだ疑問は、運営者ジージが仕事QAでくらさんに質問し、答えをそこに載せていきます。