No.4 KDP の原稿と表紙のつくり方 日本語の本は Word か EPUB、表紙は縦2,560×横1,600ピクセル
KDP の電子書籍は Word(DOCX)や EPUB で入稿でき、日本語の文章の本は Kindle Create のリフロー型が使えないため、Word か EPUB を選ぶことになる。表紙は縦2,560×横1,600ピクセルの JPEG が推奨で、電子書籍に ISBN は要らず、紙の本には要る。
本文と出典
あらまし
KDP に上げるファイルは、電子書籍なら原稿と表紙画像の2つ、紙の本なら本文 PDF と表紙 PDF の2つである。
どの形式が使えるかは言語によって違い、日本語には英語にない制限がいくつかある。
2026年10月時点の KDP ヘルプから、日本語の本で使える道具と寸法を整理する。
どんな仕事か
原稿づくりは、文章を書くことと、それを電子書籍の形に整えることの2段階に分かれる。
整える作業では、見出し、改ページ、目次、画像の入れ方を決める。
表紙は Amazon の売り場で最初に目に入る部分で、小さく表示されても題名が読めることが求められる。
始め方
・1. 原稿の形式を決める。日本語の文章の本なら Word(DOC/DOCX)か EPUB
・2. 横書きか縦書きかを決め、KDP の画面で「ページを読む方向」を中身に合わせて選ぶ
・3. 表紙画像を用意する(電子書籍は縦2,560×横1,600ピクセル推奨)
・4. Kindle Previewer で、タブレットやスマートフォンでの見え方を確かめる
・5. 紙の本も出すなら、判型に合わせた本文 PDF と、背表紙を含む表紙 PDF を作る
お金の流れ
道具そのものに費用はかからない。
Kindle Create と Kindle Previewer は Amazon が無料で配っている。
Word を持っていなければ購入費が要り、表紙をデザイナーに頼めばその代金がかかる。
こうした外注の相場は、今回は確かめていない。
原稿の形式と Kindle Create
ヘルプが挙げる電子書籍の主な形式は、Word(DOC/DOCX)、Kindle Create で作る KPF、Kindle の仕様に合った EPUB である。
Word はたいてい問題なく変換されるが、複雑な書式は崩れることがあるとヘルプは注意している。
HTML、RTF、テキストも受け付けるが、PDF の原稿は英語や欧州の一部の言語に限られ、日本語は含まれない。
MOBI 形式は、2025年3月から固定レイアウトの本には使えなくなった。
Kindle Create は、Word の原稿を電子書籍の形に整える Amazon の無料ソフトで、Windows 10 以降と macOS で動く。
ただし、文字の大きさに合わせて行が流れ直す「リフロー型」と、紙面をそのまま写す「プリント・レプリカ」は、日本語ではサポートされていない。
日本語の文章の本を Kindle Create で仕上げる道は、2026年10月時点ではふさがっていることになる。
そのため、日本語の本は Word の原稿をそのまま上げるか、EPUB を自分で作って上げるかのどちらかになる。
縦書き
日本語の本では、KDP の画面で「ページを読む方向」を選ぶ必要がある。
縦書きは右から左へページを送る形式なので、方向を中身に合わせることが大事だとヘルプは書いている。
紙の本では、表紙のレイアウトも読む方向に合わせる。
Word で縦書きの原稿を作ってそのまま上げたときの細かい手順は、確認したヘルプのページには書かれていなかった。
縦書きで出す場合は、Kindle Previewer で実際の見え方を必ず確かめることになる。
表紙の寸法
電子書籍の表紙は、縦2,560×横1,600ピクセルが推奨で、形式は JPEG が勧められている。
解像度は300ppi 以上、色は RGB で、CMYK は使えない。
小さい画像を引き伸ばしても画質は上がらないので、最初から推奨サイズで作る。
価格や期間限定の宣伝文句を表紙に入れることは認められていない。
背景が白い表紙には、細い薄灰色の枠線を付けるよう勧めている。
紙の本の表紙は、裏表紙、背表紙、表表紙を一枚にした PDF にする。
上下と外側に3.2mm の裁ち落としを足し、背表紙の幅はページ数に紙の厚みを掛けて出す。
白い紙の白黒印刷なら1ページ0.0572mm、クリームの紙なら0.0635mm である。
背表紙に文字を入れられるのは79ページ以上の本に限られる。
ISBN の要否
電子書籍に ISBN は要らない。
KDP が ASIN という Amazon の商品番号を自動で付ける。
紙の本には ISBN が必須で、KDP の無料 ISBN か、自分で取った ISBN を使う。
向く人・向かない人
向くのは、Word で見出しや改ページを設定できる程度にパソコンに慣れた人である。
横書きの実用書なら、Word の原稿をそのまま上げる道がいちばん手間が少ない。
一方、縦書きの小説を凝った組み方で出したい人や、写真を多く並べたい人は、EPUB の知識か、作業を頼む相手が要る。
表紙の画像づくりも、画像ソフトに不慣れな人には負担になる。
落とし穴
Word の飾り(文字の装飾や複雑な表)は、電子書籍にすると崩れやすい。
ヘッダーやフッターは電子書籍には表示されないので、入れても意味がない。
ネットで拾った写真やイラストを表紙に使うと、著作権の侵害になる。
無料の素材でも、商用利用や書籍の表紙への利用が許されているかを確かめる必要がある。
くらさんの考察
日本語の文章の本で Kindle Create が使えないことは、海外向けの解説記事を読むと見落としやすい点だと考えられる。
横書きの実用書を Word で作り、Kindle Previewer で確かめる流れが、初めての1冊にはいちばん無理が少ないだろう。
ジージへの問いかけ
・最初の本は、縦書きと横書きのどちらで読んでもらいたいですか
・表紙は自分で作りますか、人に頼みますか
・Word の見出しや改ページの機能は、ふだん使っていますか
出典
・KDP ヘルプ「電子書籍の原稿ではどのようなファイル形式がサポートされていますか?」 https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/G200634390
・KDP ヘルプ「Kindle Create の概要」 https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/GUGQ4WDZ92F733GC
・KDP ヘルプ「言語とページを読む方向」 https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/GQSHRFWZ5CEY7XAC
・KDP ヘルプ「Kindle 本の表紙画像のガイドライン」 https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/G6GTK3T3NUHKLEFX
・KDP ヘルプ「ペーパーバックの表紙の作成」 https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/G201953020
・KDP ヘルプ「ISBN の取得」 https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/GTJ8LBXL6Z4WV5QX
この記事を読んで浮かんだ疑問は、運営者ジージが仕事QAでくらさんに質問し、答えをそこに載せていきます。